調査委には人民武力部などさまざまな機関が網羅されている半面、各分科会の責任者はソ氏同様ほとんど素性が知られていない。李教授は「経歴が知られた人物を出したくなかったのだろう。事務方エリートは国内でも顔を知られないように配慮している」と話す。
一方で、横田めぐみさん=拉致当時(13)=ら日本人拉致を実行した党工作機関は全く含まれなかった。保衛部は一部拉致被害者を含む外国人を管理しているとされるが、機密を知る被害者は依然、党機関が掌握しているといわれる。
北朝鮮は調査委が「全ての機関を調査できる」とうたっているが、北朝鮮最大の“暗部”に踏み込める保証はない。被害者支援組織「救う会」会長の西岡力東京基督教大教授は「特に北が『死亡』とした8人についてきちんと再調査するか非常に疑問だ」と指摘している。(桜井紀雄/SANKEI EXPRESS)