大型で非常に強い台風8号は7日、沖縄の南海上を北西に進んだ。8日には最大風速が54メートル以上の猛烈な台風になって沖縄に接近する恐れがある。気象庁は「7月としては過去最強クラス」とし、7日夜に沖縄県の宮古島地方に暴風と波浪、沖縄本島地方に波浪の特別警報を発表した。
重大な災害が見込まれる「数十年に1度の強さ」を基準とする特別警報の発表は、昨年(2013年)8月末の運用開始から2例目で、台風の基準では初めて。気象庁は猛烈な風雨や高潮、波浪に最大級の警戒を呼び掛けた。
政府は7日午前、官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置。オセアニア歴訪中の安倍晋三首相は、的確な情報提供や避難支援などの徹底を指示した。気象庁によると、台風は8日午前に沖縄県の宮古島へ接近後、10日には九州に近づく見通し。勢力はやや弱まるが、九州でも厳重な警戒が必要としている。
8日にかけて予想される最大風速は沖縄で55メートル、鹿児島県の奄美で25メートル。沖縄は1時間に80ミリの猛烈な雨も降る見込み。台風の中心気圧は、7日午後3時現在で930ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。半径200キロ以内が暴風域となっている。