≪漁師や農家、急ピッチで対策≫
沖縄県では7月7日、曇り空の下、漁師や農家が台風被害を食い止めるための対策を急ピッチで進めた。多数の漁船が停泊している那覇市の泊漁港では朝から、漁師らが係留ロープを張り直したり、いかりを下ろしたりする作業を進めた。県近海鮪漁業協同組合(那覇市)は、高波被害から船を守るため、所属する約20隻のうち大型船10隻を遠洋に出し、残る小型船は係留ロープの本数を増やして厳重に固定。これからがキハダマグロの最盛期で、漁協担当者は「漁に出られないと売り上げが激減してしまう」と不安な表情。
特産のマンゴーが出荷時期を迎えた石垣島のマンゴー農園では、経営者の川上博久さん(62)が防風ネットを二重に張った。昨年(2013年)の台風では500~600キロのマンゴーが落下した。「これからが出荷本番だったのに」と肩を落とす。
一方、仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事は沖縄への台風最接近が8日午後以降になると確認した上で「緊張感を持って対応し(各部署で)よく連携してほしい」と指示。県は県民に向けた知事メッセージで、暴風雨時には不要不急の外出を自粛し、家屋倒壊や浸水の際は自主的に避難するよう呼び掛けた。(SANKEI EXPRESS)