米中両政府が政治や経済の課題を話し合う閣僚級の「米中戦略・経済対話」が7月9日、北京で始まった。中国の習近平国家主席(61)は開幕式で「互いに主権と領土を尊重しなければならない」と述べ、東・南シナ海などでの領有権争いを念頭に領土問題で一切妥協しない方針を強調、米国の介入を牽制(けんせい)した。
ジェイコブ・ルー米財務長官(58)は経済対話で「為替レートを、より市場原理に基づいて決まるようにすることが重要だ」と述べ、中国が人民元相場の規制を緩め、変動幅を拡大するよう求めた。
双方は、米国が懸念を示す中国主導の「アジアインフラ投資銀行」設立計画や、中国がサイバー攻撃で産業スパイをしているとされる問題などでも主張をぶつけ合ったもようだ。
安全保障問題を話し合う戦略対話では、習氏が7月初旬に韓国を訪問したことを踏まえ、北朝鮮の非核化に向けた連携について意見を交わしたとみられる。
習氏は開幕式で「双方に違いや摩擦はあるが、だからこそ協力が必要だ」と強調。オバマ米政権が米中の協力拡大を目指す声明を出したことを踏まえ、衝突回避の姿勢も示した。