サイトマップ RSS

TPP交渉 深い溝で米のシナリオ棚上げ (2/4ページ)

2014.7.23 17:25

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をめぐり、首都ワシントンの地下鉄駅の床に描かれた日本を批判するキャンペーン広告。「自由貿易は一国よりも重要だ。日本を特別扱いするな」などと刺激的な言葉が並んでいる=2014年7月15日、米国(共同)

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をめぐり、首都ワシントンの地下鉄駅の床に描かれた日本を批判するキャンペーン広告。「自由貿易は一国よりも重要だ。日本を特別扱いするな」などと刺激的な言葉が並んでいる=2014年7月15日、米国(共同)【拡大】

  • TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉・難航3分野の交渉状況=2014年7月22日現在
  • TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉の経緯=2013年3月15日~2014年・年内

 また鶴岡氏は「最低もう一度は首席会合を開催する」と話し、首席交渉官レベルでの協議を継続する考えを示す一方、今夏にも見込まれていた閣僚会合の開催時期は明示しなかった。今回の会合では労働分野などで一定の進展があったものの、国有企業改革、知的財産、環境の3分野では、今後も各国の事務レベルで交渉を続けることが必要で、「まだまだ作業は相当残されている」(鶴岡氏)のが現実だ。

 首席交渉官会合が壁に突き当たっている背景には、高い水準の市場開放を求める米国に対する各国からの反発がある。

 米国は農産品などに関して各国に関税撤廃を求めるとともに、国有企業への優遇措置のあり方や医薬品の特許保護期間などについても新興国に対して厳しい態度を維持。しかしその一方、自国の砂糖市場を聖域にするといった戦術もとってきた。こうした裏表のある米国の強硬な態度は各国の反発を招き、その結果として交渉の進展が遅れている面もある。

 中国を利する要因にも

 ある交渉筋は「各国の二国間交渉では米国への不満も聞かされる」と内情を吐露する。会合にあわせてオタワを訪れていた通商交渉の専門家は「米国の交渉は自国のことだけを考えた偽善的なものだ」と切り捨てた。

全世界で米国のプレゼンスを損なったとの評価を受ける可能性も

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ