このとき大谷は、甲子園球場のスピードガンは右打者の外角寄りが高く表示されると、藤浪から本拠地の秘密も伝授されていたのだという。
160キロ台連発の大谷に、藤浪は「ちょっと異次元」と話したが、自身もこの日、自己最速の156キロを出した。十分に速い。おそらく、もっと速くなる。2人の投げ合いは、日本球界の未来を感じさせてくれた。
いや2人だけではない。大谷に続いてマウンドに上がったオリックスの金子は「大谷の後では直球が投げにくい」と、逆にすべて変化球でセ・リーグの強打者を翻弄した。個性際立つ投球術には快速球とは別の味わいがある。
野球、面白いぞ。
そう思わせてくれるオールスターゲームだった。
≪力と力の勝負 ファン魅了≫
阪神を最後に引退した金本知憲(かねもと・ともあき)さんから「まっすぐが来ると分かっていて空振りしたのは、クルーンだけ」と聞いたことがある。