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日本の歌は「未来への贈り物」 歌手 多田周子さんインタビュー (2/3ページ)

2014.7.28 15:30

「未来への贈り物」をテーマに日本の歌に向き合う歌手の多田周子(ただ・しゅうこ)さん(大山実撮影)

「未来への贈り物」をテーマに日本の歌に向き合う歌手の多田周子(ただ・しゅうこ)さん(大山実撮影)【拡大】

 多田さんは兵庫県たつの市に生まれ、声楽家の母が日常の折々に口ずさむ叙情歌を耳にして育った。京都府立芸術大学で声楽を学び、オーストリアのモーツァルテウム音楽院で博士号を取得した。

 「母の背に負われ、ある時は手を引かれて聴いた日本の歌の一つ一つが私の原点です。春になって菜の花が咲くと母は『おぼろ月夜』を歌い、日が暮れて山にかすみがかかり、月が上がる様子を指さしながら、歌に描かれている世界を教えてくれました。どの歌も強い共感を伴って私の中にあり、誰のまねでもない私だけのオリジナルとして響いています」

 「思い」織り込んで

 川端康成は少年時代、「源氏物語」や「枕草子」など本を手当たり次第に読んだことを「新文章読本」に記している。言葉や文章の調子に心を引かれた遠い日の記憶は、長じて文学者となった自らの胸にいつまでも途絶えることのない歌のように響き、創作に大きな影響を与えているとする。多田さんの郷里、たつの市が誇る詩人の三木露風は、川端と同じく少年時代に両親と離別する経験を持つ。代表作の「赤とんぼ」には、幼い露風が見た故郷の心象が記されている。

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