「目に見えないものに、すごく興味があるんです。放射能も、時間も、人の心の中も目に見えない。そういったものを書き留めたい」。“放射能”への関心は15年以上抱き続けてきた。デビュー作は「恋をすると『放射能』で死んでしまう」という核爆弾娘のアニメーション。コミック『光の子ども1』では、2011年生まれの少年とともに“放射能”の歴史を読み解いた。「『光の~』では、“放射能”が発見されてからの歴史を。今回の作品では、そこから電気にまでさかのぼって、もっと大きな『光』を欲していた人々の欲望を描きました」
「光」とはなんなのか。「『あこがれ』であり『おそれ』でしょうか。蛍光に輝くウランガラスに思わず見とれてしまうと同時に、光による怖さも知っている。善悪ではなく、その揺れ動きを書きたい。そこに引かれてしまう気持ちも、おそろしさも、どっちもきちんと書きたかった」