「マルノウチリーディングスタイル」の本と雑貨がディスプレーされた店頭=2014年8月15日、東京都千代田区丸の内・商業施設「KITTE(キッテ)」(共同)【拡大】
近年、書店の新規出店はショッピングモールや駅ビルが中心だ。トーハンの醍醐貴広複合売場開発部長は「感度の高い売り場が求められ、文具や雑貨をおしゃれに組み合わせられる書店に声がかかりやすい」と明かす。
本だけでは厳しい
カフェと雑貨を書店と組み合わせたのは取次会社の大阪屋。昨年(2013年)、東京駅そばの商業施設KITTEに「マルノウチリーディングスタイル」を開いた。広々としたカフェ、雑貨売り場、奥に書棚を配した。雑誌以外の本ならカフェで自由に読める。
店を運営する大阪屋子会社の今出智之社長は「消費がショッピングセンターに集中しているが、家賃が高く、書籍だけの利益では厳しい。書店の灯を消さないため役に立ちたい」。店で蓄積したノウハウで、書店支援に乗り出す考えだ。
三省堂書店神保町本店では昨年(2013年)11月、雑貨店「神保町いちのいち」がオープン。アクセサリーや置物、ハンカチのほか、本のカバーや本立てなど書店らしい品も並ぶ。最近、女性客の割合も増えてきた。