印象的だったのは、バレッタの中心にあった聖ヨハネ大聖堂。簡素な外観なのに、マルタ騎士団の富と力を集めた内部は、驚くほどの豪華さだ。大聖堂博物館のガイドは「マルタは騎士団の所領となり、キリスト教が伝来したことで大きく変わり、独自の地位を築くことができた」と説明していた。
マルタでは、日本の存在感が薄れる一方、中国が電力エネルギーや港湾施設などに投資して急速に影響力を拡大しているという。だが、それも長い歴史の中では、ほんの一瞬の出来事なのかもしれない。(写真・文:ロンドン支局長 内藤泰朗/SANKEI EXPRESS)
■マルタ共和国 人口約42万人。総面積は、淡路島の約半分に当たる316平方キロ。地中海貿易で繁栄しイスラム帝国の支配下に置かれたが、16世紀に聖ヨハネ騎士団(後のマルタ騎士団)の所領に。18世紀末にはナポレオン軍が一時占領。19世紀初頭に英領となったが、1964年に独立。英連邦と欧州連合(EU)に加盟。宗教はカトリックが中心。日本では、マルタ産のマグロが有名。名物のウニスパゲティは、日本人観光客の一番人気メニューになっている。