眺めて気持ちいい
“図鑑ブーム”の火付け役の一つとも言える『世界の美しい透明な生き物』など、個性的な図鑑を次々に送り出してきたエクスナレッジだが、実はその原点がこのイカタコ図鑑なのだという。「イカタコ図鑑を思いついたのは3年前。そこから『透明な生き物だけを集めたら?』と広がっていった。シリーズの発想の原点ですね」
発案から刊行まで3年かかったのには理由がある。「最初は写真をエージェントに頼んでいたんですが、全然足りない。ナマのレアな生き生きした写真を収めるべく、ダイバーのホームページなどを探して、自分で一枚一枚集めていきました」
「ほぼ趣味なので」と、休日にコツコツイカタコ写真を集める生活を送っていたが、昨年(2013年)ダイオウイカブームが到来。「最初は社員から冷たい目で見られていたんですが、これでイカやタコへの理解がグッと上がった(笑)」。時の運(?)も味方につけ、満を持して出版されたというわけだ。もちろん、ダイオウイカの魚拓ならぬ「イカ」拓を特別付録にするなど、ダイオウイカファンの心もがっちりつかむ仕掛けとなっている。