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自らつくる、広島までの道のり 幅允孝 (1/5ページ)

2014.8.5 18:30

ひろしま#9_Ritsu_Ogawa(写真集「From_ひろしま」から、広島平和記念資料館所蔵、提供写真)

ひろしま#9_Ritsu_Ogawa(写真集「From_ひろしま」から、広島平和記念資料館所蔵、提供写真)【拡大】

  • 「From_ひろしま」(石内都著/求龍堂、8640円、提供写真)
  • 写真集「ひろしま」(石内都著/集英社、1944円、提供写真)
  • 「八月の青い蝶」(周防柳著/集英社、1512円、提供写真)
  • 【本の話をしよう】ブックディレクター、幅允孝(はば・よしたか)さん(山下亮一さん撮影、提供写真)

 【本の話をしよう】

 広島の平和記念資料館に、毎年あたらしく遺留品が寄贈されていることを知っていますか? 僕は知らなかった。知ろうとする意志も少なかったというのが正直なところかもしれない。

 原爆の投下から70年近くがたち、その記憶の風化を嘆いたり、一方で当時の記録を何とか現代にもとどめていこうとする風潮もあるのは知っている。けれど、1976年に愛知県で生まれ、94年から東京で暮らす僕は、広島という地と自分の間に、実際的な結び目をみつけられていない。頭の中で「知る」というのは簡単だ。本を読んだり、インターネット空間を幾許(いくばく)の時間、浮遊すればよい。だが、僕は自分の中に広島が血肉化している感覚がまだない。

 苦痛知らしめる遺留品

 日本を代表する写真家の石内都がこのほど刊行した『From ひろしま』(1)は、平和記念資料館に集まる遺留品を独特の感性でとらえ、撮影したものだ。

穴だらけの防空頭巾、金属部分が酸化してしまった指輪…

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