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【日本遊行-美の逍遥】其の十二(高岡・富山県) 雨に煙る雨晴海岸 義経も見たか (3/5ページ)

2014.9.2 18:50

雨晴(あまはらし)海岸から見た女岩。名前に反して、残念ながら雨に煙っていた。まわりの小さな岩と合わせると、母子のように見えることから「女岩」と呼ばれるようになったという=富山県高岡市(井浦新さん撮影)

雨晴(あまはらし)海岸から見た女岩。名前に反して、残念ながら雨に煙っていた。まわりの小さな岩と合わせると、母子のように見えることから「女岩」と呼ばれるようになったという=富山県高岡市(井浦新さん撮影)【拡大】

  • 作品の原型を土で型取りする。粘土に和紙の繊維をまぶした土で覆い、そのあと川砂と山砂と粘土を混ぜた土をかぶせる。「外型づくり」と呼ばれる作業をする大澤光民(おおざわ・こうみん)氏=2014年8月9日、富山県高岡市(井浦新さん撮影)
  • 「鋳ぐるみ」という技法で、地金にステンレス線や銅線を埋め込み、火や水、宇宙などを表現する=富山県高岡市(井浦新さん撮影)
  • 固まった中子砂型をロクロで削り、形の微妙な調整を行う。完成形を予想しながらの作業には、鍛練と経験とが求められる=2014年8月10日、富山県高岡市(井浦新さん撮影)
  • 般若保(はんにゃ・たもつ)氏(右)の工房にて、砂型鋳造製法で中子砂型をつくる作業中。砂を込めたら空気を抜き真空にして固める。息子さんの般若泰樹氏(左)も伝統工芸士として活躍しており、未来に向けて技が継承されている=富山県高岡市(井浦新さん撮影)
  • 富山県高岡市
  • 俳優・クリエイター、井浦新(いうら・あらた)さん(本人提供)

 大澤氏は「鋳ぐるみ」という技法で鋳型にステンレス線や銅線を埋め込み、火や水、宇宙などを表現している。鉱物は独特の物質感を持つ。掌に乗るような小さな鉱物を見ていると、きらめく光の粒が宇宙の星のようにも思えてくる。地球は大きな宇宙の一部で、鉱物は地球の構成要素。ミクロとマクロの世界を行ったり来たりできる魅力的な素材だ。その物質感と「鋳ぐるみ」の技法、大澤氏の作品テーマがぴたりと重なっていることに驚いた。

 安土桃山時代末、金屋町に呼び寄せられた7人の鋳物師の中に「般若」という名字があった。般若保氏は彼らの子孫にあたる。昔ながらの工法で一つ一つ手づくりする鋳物のエキスパート。高岡では鍋・釜・鋤(すき)・鍬(くわ)などをつくっていた鋳物師とは別に、江戸時代中期に仏具師による唐金鋳物が発達し、技術の幅が広がった。一人一人が作家であり、職人でもある。複数の鉱物を交互に流し込み、不思議な混じり合いを見せる「吹分(ふきわけ)」という技術を極めている。技術力の高さから、全国から仏像や茶釜などの修繕を求める声が絶えない。般若氏の工房にいると、鋳物が現代の生活のなかに息づいていることが伝わってくる。

鍛錬を積み、成熟した工芸士の言葉

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