政治日程に目を向けると10月に福島県知事選、11月に沖縄県知事選が控えている。来春の統一地方選と合わせ、首相は執行部に「選挙巧者」を据える必要があった。地方選でも、その後に通常国会で本格化する集団的自衛権行使容認を含む安全保障関連法案の審議でも、公明党の協力は欠かせない。そのための人材として白羽の矢が立ったのが、重鎮の二階氏だった。
対照的に、通常は真っ先に決まるはずの幹事長人事は、なかなか固まらなかった。
「総務会長と政調会長が先に決まり、外堀を埋められて『やってくれますか』という例はあまり聞かない。どうなっているんだ」
2日夕になっても明らかにならない幹事長人事をめぐり、党内からはそんな声が飛び交った。
「ポスト安倍」の有力候補とされる石破(いしば)茂幹事長を続投させなかった真の狙いは、気心の知れた人物を据え、政府と党の連携を強化することにある。だが、自らの意を体現でき、党を束ねられる人物を探すのは容易ではなかった。