消えては浮かび、浮かんでは消える-。首相の盟友、甘利明(あまり・あきら)経済再生担当相や、思想は異なるが当選同期で信頼する岸田文雄外相はその象徴といえる。甘利氏は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉、岸田氏は北朝鮮による拉致被害者らの再調査をめぐる日朝交渉を抱えており、首相は2人の留任を早々と決めていた。ところが、気持ちは揺らいでいった。
内閣改造の全容が固まるまでに時間がかかったのもそうした事情がある。
そんな中で、自民党の西川公也(こうや)TPP対策委員長らを入閣させることにしたのは、党内に鬱積する「入閣待機組」の不満を少しでも解消するためだ。小渕(おぶち)優子元少子化担当相ら女性議員の閣僚起用は、新成長戦略の柱に据えた「女性の活躍推進」を自ら示す意味合いがある。思想的に近い下村博文(しもむら・はくぶん)文部科学相の留任は、首相がいかに教育改革を重視しているかの表れといえる。