経済産業相に就任した小渕(おぶち)優子衆院議員(40)は2008年の麻生内閣で戦後最年少の閣僚として少子化担当相を務めて以来の2度目の入閣となった。将来の首相候補との声もある2児の母は、多少のことではへこたれない心の強さが売りだ。
小渕氏はテレビ局勤務を経て、00年5月に急逝した父親の小渕恵三(けいぞう)元首相の地盤群馬5区から出馬し、26歳で初当選した。元秘書で、群馬県中之条町長の折田謙一郎氏は「看病や葬儀と相次ぐ中での選挙戦で、1日だけ休ませようとしたら『遊説車に乗せてくれないならタクシーで回る』と怒られた」と当時を振り返る。「父親譲りの頑張り屋で泣き言を聞いたことがない」と話す。
07年9月に長男を出産。少子化担当相だった09年には第2子の妊娠を公表した。現職閣僚で妊娠したのは初めてだが、当時の取材に「不安も多いが少子化対策の旗振り役としてひるんではいけない」と答えた。