サイトマップ RSS

【タイガ-生命の森へ-】自由自在に操ってこそ一人前 (2/4ページ)

2014.9.7 14:10

オモロチカと呼ばれる伝統的なカヌー。ビキン川の水面を滑るように進む=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)

オモロチカと呼ばれる伝統的なカヌー。ビキン川の水面を滑るように進む=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)【拡大】

  • オモロチカに乗り銃を構える。流れの緩い支流で舟の中でシカを待つという=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • 舟は軽く、一人でも担ぐことができる=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • 新しいオモロチカ=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • ヤナギの枝で作った棹=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • オモロチカを削り出す斧。それぞれ刃が曲面に反っている=ロシア・クラスヌイ・ヤール村(伊藤健次さん撮影)
  • ロシア・クラスヌイ・ヤール村、ビギン川

 ≪小舟に詰まった自然と人の知恵≫

 猟師がオモロチカに乗り込み独りで夕暮れの森に消えてゆく姿は、人がタイガや動物たちの世界に音もなく溶け込んでいくような独特の一体感がある。舟の材料自体、タイガに生えた木でまかなえるということも素晴らしい。

 ある夏の終わり、ベテラン猟師のイワン・ゲオンカを訪ねると、もう少しで完成するというオモロチカを見せてくれた。削りたての木肌がまぶしい。

 「材料はアムールシナノキだ。倒してからすぐ作り始める。生木の方が柔らかくて削りやすいし、割れづらいんだ。作っているうちに割れてきたら水をかけて湿らせながら進める。できた後も直射日光に当てず日陰でじわじわ乾かす。丁寧に使えば10年はもつよ」

 木を削る道具は短めの手斧と日本の大工の“ちょうな”をぐっと短くしたような道具。いずれも舟の曲面を削り出すため丸みのある刃がついている。道具自体きわめてシンプルだ。イワンいわく、塗装すると音が響くので削り出した木肌のままがいいという。

いい水辺と森があって初めて未来に残っていく

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ