ええ? 自然は優しいだけじゃない。
「1週間程度」とは微妙なところだ。すみかを奪われたハチの怒りももうおさまっているのではないか。いや、油断はできないぞ。この際、スズメバチにもヒトスジシマカにも刺されたくないなあ、などと情けないことを考えつつ、急勾配の山道をせっせと上がる。木陰でひと休みする気にもなれず果樹園に到着したころはもう汗だくだった。
栗拾いに参加する25組の家族連れの皆さんも「おはようございます」と元気に到着する。どうやら大自然の小さな脅威におたおたしていたのは、臆病な新聞記者1人だけだったようだ。
十二所果樹園は約5ヘクタール。公益財団法人鎌倉風致保存会の資料によると、横浜市から三浦市にかけて連なる三浦丘陵緑地帯の一部をなし、以前は地元の農事組合が所有していたという。