今年5月、上海で行われたアジア相互協力信頼醸成措置会議の際、ロシア側が提案し中国が承諾する形でプロジェクト契約が交わされた。関係者によると、ロシア側が出した複数の提案のなかで中国側はこの案にだけ興味を示したという。
ザルビノは中国と旧ソ連が対立していた1960年代、軍事的緊張が最も高い地域だったといわれる。中国の民間企業が港を丸ごと借りる計画が2003年に一時浮上したが、ロシア政府は安全保障上の理由で反対し、実現しなかった経緯があった。今回、ロシアがこの地域を中国側に対し実質的に開放したことは、「今の中露の蜜月ぶりを象徴する出来事だ」と話す中国の外交関係者もいる。
吉林省政府と複数の中国企業が、巨額の投資を行う見通し。採算を危ぶむ声もあったが、北極海航路の拠点になる可能性なども判断して中国当局が決めたという。(北京 矢板明夫/SANKEI EXPRESS)