きょうだいは3人が望ましい
本作では親子関係の一つのあり方がさまざまに提示されている。「僕も年をとり、諸事情が絡み合って、家族間の関係も複雑なものとなりました。例えば、このわずか5年間に僕は父、母、妹を失いました。今、僕は親子関係に興味があるんです」。ティムはカーティス監督の思いを伝える分身ともいえた。
ちなみに、親が子供との良好な関係を育むには「3人きょうだいが望ましい」というのが持論だ。作中にも同様のせりふを登場させたが、自身を取り巻くこんな経験を踏まえたものだ。「きょうだいが2人の場合、1人が賢いと、もう1人は必要以上に自分を卑下してしまうものなんです。3人ならば能力がばらけて、格差を感じにくくなるでしょう」。ただ、4人きょうだいのカーティス監督は「多すぎてもだめ」とくぎを刺した。もちろん自分は3人の子持ちだ。9月27日、全国公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:栗橋隆悦/SANKEI EXPRESS)