戦略評価・分析研究所のセルゲイ・デミデンコ専門家は、もし米国がテロ対策と並行してシリアの政権を変えようとすれば、米国が主導する西側諸国は、現在の問題はほんの序の口にすぎないほどの大きな困難に直面するだろうとの考えを表し、次のように語っている。
「もし米国がアサド政権を転覆させた場合、はじめは米国が創設しておきながら、今は英雄的に戦っている『イスラム国』のようなものが、3~4倍に増えるだろう。なぜなら、バシャール・アサド大統領は、イスラム過激派の拡大を阻止する、非常に重要な地域の力の一つだからだ。アサド政権、イラン、イラクのシーア派、クルド人は、いま『イスラム国』と最も積極的に戦い、最も大きな損失を被っている。シリアは、民族・宗教的な面でイラクよりも難しい。もし米国がアサド政権の転覆に成功した場合、米国はイスラエルから永遠に許してもらえないような混乱が始まるだろう。」>