しかし、どんなに周りからアドバイスを受けても、自分自身が「変わりたい」と思わなければ、タイムはなかなか上がらない。一体、何が彼女を奮い立たせたのか…。
今春、彼女と話をする機会があった。一番、印象に残ったのは「あの時はもっと強くなって、世界と戦えるようになりたいと思いました」と彼女が言ったときの表情だ。それまで笑顔で話をしていた彼女の顔が一変し一気に険しくなった。彼女の言った「あの時」とは、スペインのバルセロナで昨年開催された世界選手権のこと。200メートル個人メドレーの代表として世界の舞台に臨んだが、自己ベストを更新するも準決勝で敗退。11位という結果に彼女は涙を浮かべた。
15歳で出場したロンドン五輪での準決勝敗退よりも、悔しかったという。「ロンドンは、アッという間に終わってしまいました。悔しかったけど、出られたことで満足もしていました。でも世界水泳は、本気で決勝に残って戦うことを目標にしていたし、いける自信もありました。自己ベストが出ても決勝に残れなくて。本当に悔しかったです」。この瞬間が、今季の活躍へのターニングポイントになったのだと思う。