50年代、60年代にタイムトリップ
ビル・フリゼールもユニークなギタリストといっていいだろう。アメリカ的であることにこだわり、ジャズをベースにしながらもフォークやブルースなど、「アメリカーナ」なプレーでワン・アンド・オンリーのスタイルを築き上げてきた。そんな彼が旅するのは、時空を超えたタイムトリップ。新作「ギター・イン・ザ・スペース・エイジ」では、1950年代から60年代に生み出されたロックのカバーを中心に選曲されている。ベンチャーズの「パイプライン」やバーズの「ターン・ターン・ターン」、ビーチ・ボーイズの「サーファー・ガール」といった有名曲を、原曲が持つノスタルジックな時代感を大切にしながらも独自の解釈によるバンドサウンドで再構築。どこか懐かしさを感じさせるオリジナル曲も秀逸だ。誰もが宇宙旅行を夢見ていたあの頃を想像しながら、当時のロックンロールの残り香を楽しみたい一枚。(音楽&旅ライター 栗本斉(ひとし)/SANKEI EXPRESS)