試験機は全長約35メートル、全幅約30メートル、座席は約90席。最新鋭エンジンを搭載し、同クラスの従来機に比べ20%程度の低燃費を実現した。大宮会長は「ものづくりの英知の結晶。世界に誇れるメード・イン・ジャパンの製品だ」と胸を張った。
今後、エンジンや操縦機器の作動などを細かくチェックし安全検査を実施。来年4~6月に名古屋空港を飛び立つ予定だ。
当初計画では11年に初飛行を行い、13年には初号機が全日本空輸に納入されているはずだった。主翼の材料変更や検査不備などで3度延長された計画がこれ以上遅れれば、市場の信頼を失いかねない。
現在の受注数は計407機。価格は1機40億円強とされ、採算ラインの400機に手は届いた。ただ、このうち4割程度は購入のキャンセルや保留が可能な「オプション契約」。計画がさらに遅れると、キャンセルにとどまらず、納入先の運航計画などに支障が出て損害賠償を請求される恐れもある。