立ちはだかる2強
今後20年間で5000機規模の需要が見込まれる有望な小型機市場だが、老舗のカナダのボンバルディアとブラジルのエンブラエルの2強が立ちはだかる。エンブラエルの次世代機「E2」はすでに600機近くを受注している。
ロシアや中国も小型機の開発に取り組んでおり、「グローバルな覇権争いが一段と激化する」(国内航空業界関係者)。勝ち残るには、高い性能にとどまらず、一段のコスト削減が重要になるほか、「座席数の異なるモデルなどラインアップの充実も必要」(大宮英明会長)だ。受注できていない欧州市場の開拓も急がれる。
「安全に飛べると証明することで顧客の信頼を高められる。これからが本番だ」。三菱重工の石川彰彦MRJ推進室長は来春の離陸に向け気を引き締めた。(SANKEI EXPRESS)