絵筆塚祭は毎年10月にその清水崑氏をしのび、感謝の心を込めて古筆を焚(た)きあげ供養する行事だという。境内では古筆を持って集まった漫画家の皆さんが畳2畳分の和紙に寄せ書きをし、筆とともにその寄せ書きも焚かれた。カッパの絵、受験生にちなんだ「合格」祈願、そうかと思うと、ヒトスジシマカの絵に「デング熱退散」の文字。時事問題にも素早く反応するところはさすがというか…。
せっかくの寄せ書きが灰になってしまうのは惜しい…などと言ってはいけませんね。お世話になった筆に感謝を込めた供養です。
参道には全国の漫画家約100人から寄せられた絵が「まんが絵行灯(あんどん)」として掲揚されている。11日夜にはこの行灯に灯がともされた。
「漫画家だけで100人も描いてくるのはここだけでしょう」と日本漫画家協会参与で絵筆塚祭実行委員会会長の小山賢太郎さんはいう。貴重ですね。ひとつひとつ行灯を見ていく楽しみは、秋の夜長にふさわしい。ちなみに本連載の地図を毎回、担当している筑紫直弘記者も漫画家として行灯や寄せ書きに参加していた。身内話のようで恐縮だが、報告しておきたい。(文:編集委員 宮田一雄/撮影:写真報道局 渡辺照明(SANKEI EXPRESS)