「卵がほほ笑む」という表現がうなづける絶品の「カルボナーラ」。ベーコンではなくグアンチャーレ(豚のほほ肉の塩漬け)を使うなど、細部にもこだわり抜いている=2014年10月10日、京都市下京区(恵守乾撮影)【拡大】
紅茶の苦み牛乳のコク
そして秋らしい「栗粉を練り込んだパッパルデッレ ポルチーニと栗のクリームソース」も、幅が広いリボン状で食べ応えのある生地、パッパルデッレを受け止める濃厚なクリームソースに栗の風味が絡む素晴らしい味わい。
さらに秋らしいといえば「魚介と茸(きのこ)のミネストラ」も秋の味覚が堪能できる一品だ。「ミネストラは、さらさらしたスープの意味」(野呂シェフ)で、スカンピ(アカザエビ)と、エリンギ、シイタケ、丹波シメジといった季節の茸が持つそれぞれのうま味や食感が楽しめる。スカンピから出る甘みの強いだしも具材を引き立てる。
デザートの「日本紅茶のプリン」も、三重県産べにほまれ(日本紅茶)のすっきりした苦味と香りに牛乳のコクや甘みが融合した他では味わえないまろやかで優しい味わい。栗のソースも見事なアクセントを醸す。