日本政府代表団との協議に向かう北朝鮮・特別調査委員会の徐大河(ソ・デハ)委員長(手前)。大きな星1つの肩章が朝鮮人民軍の少将であることを示している=2014年10月28日、北朝鮮・首都平壌市(代表撮影)【拡大】
≪徐大河委員長、軍階級と肩書に矛盾≫
拉致被害者に関する新たな情報を得ることなく、日本政府代表団の訪朝は終わった。逆に北朝鮮の特別調査委員会に関していくつかの疑問が浮かび上がっている。徐大河(ソ・デハ)委員長の朝鮮人民軍での階級と国家安全保衛部での肩書の矛盾や調査委が入る建物の狭さ…。それらの疑問からは、調査委の権限の不確かさや訪朝を宣伝に利用しようとした北朝鮮の意図がみえる。
「権限なく形式的」
政府代表団との協議が始まった10月28日、外務省の伊原純一アジア大洋州局長らを出迎えた徐委員長の軍服には、大きな星1つの肩章が付いていた。その肩章は、徐委員長が朝鮮人民軍の少将であることを示していた。
徐委員長は秘密警察である国家安全保衛部の副部長を務めているとされる。だが、31日に伊原局長らから説明を受けた拉致被害者の支援組織「救う会」の西岡力(つとむ)会長は、北朝鮮の元工作機関幹部から聞いた話として、軍での階級と保衛部での肩書が符合していないことを指摘する。