日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=千葉県内(財満朝則撮影)【拡大】
【尼さんの徒然説法】
冷たく乾いた風に吹かれて、枯れ葉たちが庭の隅に集まっています。カサカサコソコソと、いったいどんな内緒話をしているのでしょう。竹ぼうきを持った手を休めて、つい耳をそばだててみたくなる、そんな季節です。
自衛もままならない現状
四季の移り変わりを感じながら、こうした何気ない毎日を当たり前のように私たちは過ごしています。内戦や政情不安定の国々に比べ、日本はなんて平和なのだろうとしみじみ思います。しかし今日本を取り巻く現状を直視するとき、私たちの国だけがこのまま何事もなく過ごせるものでしょうか。じわじわと日本の領土が侵されつつあることを皆さまもご存じのことと思います。日蓮聖人「立正安国論」という書の中で「国亡び人滅せば仏を誰か崇(あが)むべき、法をば誰か信ずべけんや。先(ま)ず国家を祈って須(すべから)く仏法をたつべし」と仰せになりました。私たち仏教者にとって一番大切な仏様の教え。国家が亡び、国民が滅してしまったら、仏法を継承していくことができません。この大切な教えを私たち仏教者は次世代のために守る使命があります。