デビューから約30年。昨年、一つの区切りを迎えたという。「書き終わって『あれ、何を書いたんだっけ?』となるようなものを書きたいという思いがずっとあった。作品の良しあしではなく、自我が入っていないものを。そんな作品が昨年、やっと書けた。もう小説書かなくていいかな、なんて思っていたぐらい」。どきりとするせりふだが、笑って続けた。「大丈夫。まだ少しずつ、書きます。何分お金も必要なもので(笑)」。ファンのみなさん、ご安心を。まだまだ、読めます。(文:塩塚夢/撮影:寺河内美奈/SANKEI EXPRESS)
■よしもとばなな 1964年、東京生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。著作は30カ国以上で翻訳出版されている。近著に『スナックちどり』『花のベッドでひるねして』などがある。
「鳥たち」(よしもとばなな著/集英社、1300円+税)