手に汗握る展開になるとは、思ってもみなかった。だが、目の前で起きている試合展開は、紛れもない現実だった。八回を終えたとき、ニュージーランドは韓国を1-0でリードしていた。
11月上旬に台湾で開催された野球の21Uワールドカップ(W杯)。日本が、プロの若手らで構成する代表を送り込んだこの大会に、ニュージーランド代表も参加した。私にとっては、ゼネラルマネジャー補佐に就任後、初めて帯同した国際大会になった。
冒頭の場面は、1次ラウンドでの韓国戦。先発したボイス・ジェームスが8回を1安打に抑える快投を演じた。183センチ、86キロと外国人にしては決して大きくないスリークオーターの右腕は、米シアトル在住のまだ17歳。高校生の年代だ。
最速140キロを超える直球に加え、変化球はスライダー、チェンジアップ、カーブ。制球難が課題で初戦のイタリア戦のように自滅するパターンが目立ったのだが、韓国との大一番では期待以上の働きをした。