6月28日は特別な一日になった。3月に現役引退を表明した私のために、プロ野球人生を歩み始めてから2009年まで在籍したロッテが本拠地で引退セレモニーを催してくれた。自宅から車で約40分。最近も解説者の仕事で何度か足を運んでいるが、運転中もやはり格別な思いが胸にこみ上げてきた。
この日のために球団が作ってくれたユニホームを身にまとった。現役時代より一回り大きいサイズをお願いしたのだが、いざ袖を通してみるとそこまで太っていなかったのか、少し余裕があった。ユニホームの下には、プロ入りのときに父親がプレゼントしてくれたネクタイを締めた。
球団は、投球を披露する舞台まで整えてくれた。恥ずかしい投球はできない。直前にブルペンへ行き、感覚を取り戻そうと10球ほど投球練習を行った。これまでの感謝の気持ちも込めてマウンドの土をトンボでならした。この場所とも別れのときがきた。最後に深々と頭を下げ、一塁側ベンチにつながる長い廊下を歩きだした。