現役時代のことがよみがえってきた。試合時間は決まっている。先発投手はその時間には必ずマウンドに上がらなければならない。当日のブルペンで調子が良くて、「きょうは行ける」と自信を持てる日もあれば、「やばいなあ」と不安が襲い、周りから「粘っていきましょう」と励ましてもらうこともあった。廊下ですれ違う球団スタッフからは力強い言葉をかけてもらった。そうして気持ちが高ぶり、試合を迎えていた。この日も同じだった。
いざマウンドへ。ファンが「直行コール」で盛り上げてくれた。こんなことがあるんだ。温かい声援が胸にしみこんでくる。在籍時代、いつもそうだった。何度も背中を押してもらって、勝負のマウンドへ向かった。そんな日々がよみがえってくるようだった。
打席には同級生で、2005年にチーム31年ぶりの日本一の歓喜を分かち合った福浦和也が立ってくれた。万感の思いだった。投球後はこれからのロッテを背負っていく唐川侑己(からかわ・ゆうき)から花束を手渡された。ほかの選手からも多くのねぎらいの言葉をもらった。