そして、いよいよ26日に感動のゴールを迎える。寛平さん、中山さん、これまで駅伝に参加した一般のランナーとともに、私もグランドフィナーレを見守る。
3年間の思いに励まされる
今回、最終ランナーを務めるのは笈川敏子さん(42)。生まれつき聴覚障がいをもっているが、笑顔を絶やさない明るい性格。盲聾者(もうろうしゃ)のマラソンランナーのための伴走クラブでも活躍するアクティブな笈川さんに昨年、乳がんがみつかった。がんを告げられた日、笈川さんは失意のあまり、そのまま家に帰りたくなくて、ふらりと本屋に立ち寄った。本棚を眺めていたら、「前を向いて走る」の言葉に目が留まり、思わず手に取った本が『前を向いて走る。あなたの支えがあったから。MAEMUKI駅伝ランナー1,104人のメッセージ』(インフォレストパブリッシング、1000円+税)だった。
そこで紹介されているランナーの闘病記や駅伝参加のエピソード、ランナーの笑顔、スタッフの笑顔に思わず涙があふれ、「この人たちのように頑張ろう! そして、治療が落ち着いたら、MAEMUKI駅伝に応募しよう!」と決意したのだという。笈川さんを前向きにしたのは、3年間蓄積したランナーたちの思いだったのだ。