パラリンピックの競泳でアトランタ、シドニー、アテネ、北京の4大会連続で計20個のメダル(金15、銀3、銅2)を獲得した成田真由美さん(44)。講演やイベントなどで全国を飛び回る一方、泳げる日はできる限りプールへ行く。「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」理事としても精力的に活動している彼女に話を聞いた。
波瀾万丈の人生
水着に着替えた成田さんはぬれてもよい車椅子に乗り換え、シャワーを浴びる。そして、介添えをしてもらい、すべるようにプールに入る。
するとどうだ! 水を得た魚のごとく、自由自在に優雅に泳ぐ。すべて腕の力だけで。実に気持ちよさそうに。さっきまでの彼女とは別人のよう。まるで魚だ。「ゆっくりだと何時間でも泳げますよ」とイタズラっぽく笑う。
競泳選手なんだから当然と思うかもしれないが、なんと水泳を始めたのは23歳から。それまではカナヅチだったという。いったいその向上心はどこからくるのか…。「お店の入り口などにスロープがなくて回り道をしなくちゃならなかったりと、我慢を強いられる場面がたくさんあって、性格は丸くなったと思う。半面、自分に負けたくないという気持ちがよけいに強くなった」と、また肩をすくめて笑う。