8月にようやく抗がん剤点滴を終えた笈川さんは、「一人では闘えませんでした。MAEMUKI駅伝に励まされ、同じランナーの親友や治療チームに支えられ、辛(つら)い治療を頑張れました」とコメント。そして、「恩返しがしたい」「感謝の気持ちを持って駆け抜けたい」と、親友のランナーとともに今年の駅伝に参加している。まさに、3年間の集大成イベントにふさわしい最終ランナーだ。
ふだん得られない感動
先日、ある講演の後、視覚障がい者と健常者が一緒にプレーできるブラインドサッカーのボランティアをしているという青年が私のもとを訪ねてきてくれた。彼の活動のきっかけとなったのも、みんなのMAEMUKI駅伝だというのだ。
「家族ががんになり、家族も自分自身も前向きに生きたいと思って走った。知らない人からたすきをもらい、知らない人にたすきをつないだ。その瞬間からただの他人ではなくなった。たくさんのスタッフともつながった。学校や会社では得られない感動と出会えた」と、はにかみながら話してくれた。
みんなのMAEMUKI駅伝で希望がつながるうれしさを体験することで、もっと人生の栄養になるような、心が喜ぶような活動をしたくなったのだろう。みんなのMAEMUKI駅伝には、そんなステキな効果がある。(一般社団法人「Get in touch」代表 東ちづる/SANKEI EXPRESS)