外交面では、北朝鮮の拉致被害者らの再調査について、「年内」(菅義偉(すが・よしひで)官房長官)とされていた北朝鮮側の報告時期の見通しが立っていない。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の合意も急務だ。
今年11月に中国の習近平国家主席との首脳会談が実現したものの、日中関係はいまなお微妙であり、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)も対日批判を繰り返している。日中韓首脳会談を実現できるかが焦点となる。
≪「代表不在」の民主、首相指名でわだかまり懸念≫
24日の衆参両院の首相指名選挙で、野党は各党がそれぞれの党首らに投票する見通しだ。ただ民主党は、海江田万里(かいえだ・ばんり)氏(65)が衆院選に落選、代表辞任を表明した。代表選は来年1月に行われるため、「代表不在」の中、首相指名選挙に臨むことになる。
民主党執行部は、代表の業務を引き継いでいるナンバー2の岡田克也代表代行(61)に投票することを軸に調整してきた。だが、岡田氏が代表選に立候補を検討していることを明らかにしたため、風向きが変わってきている。