岡田氏は党独自の再建を目指す立場を鮮明にしている。一方、党内には野党再編志向の勢力がある上、細野豪志(ごうし)元幹事長(43)が19日に代表選出馬を正式に表明し、党内はすでに代表選モードに突入しているといえる。
このため、党の首相指名候補を岡田氏に決めると、首相指名選挙後に党内にわだかまりが残るという懸念の声も出てきた。岡田氏に代わって、岡田氏と同じ代表代行の高木義明氏(69)らに投票することが選択肢として出ている。
維新の党は江田憲司共同代表(58)の予定。共産党は志位(しい)和夫委員長(60)に投票する。次世代の党は平沼赳夫(たけお)党首(75)に投じるとみられる。
自公両党は、自民党総裁である首相と山口那津男(なつお)公明党代表(62)が15日の与党党首会談で、首相に投票することをすでに確認している。
2012年12月の衆院選直後の首相指名選挙は、当時与党と野党の勢力が衆参で逆転した「ねじれ」状態にあった。
衆院は1回目で安倍総裁を指名した。参院は、1回目でだれも過半数に届かず、安倍氏と民主党代表に選ばれた海江田氏による決選投票の結果、安倍氏を指名した。決選投票では、31の無効・白票が出た。