増税後、落ち込みが目立つマンション販売。2015年度の税制改正では、住宅や自動車購入を後押しする税制優遇も延長、拡充される=2014年7月23日、東京都江東区(本社チャーターヘリから、川口良介撮影)【拡大】
食料品などの消費税率を低く抑える「軽減税率制度」は、所得が少ない世帯の家計を支援するために導入が検討されているが、具体化は先送りされた。対象の商品をどう決めるかなど難しい問題が多いためだ。与党は来秋までに制度案を決めるとしているが、それまで低所得者の支援策も始まらないことになる。
専業主婦世帯の税負担を軽くする「配偶者控除」を見直す議論も結論は出なかった。酒税ではビール税を減税して発泡酒と「第三のビール」を増税する見直し案も来年に持ち越した。いずれも消費者が反発する可能性があり、時間をかけて議論される。
≪第3の矢実行を≫
■大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストの話 「法人税減税で企業を元気にして成長の原資をつくり、経済を活性化させる手順は正しい。法人税の実効税率は本来25%を目指すべきだが、官邸主導で減税幅が拡大したことは評価できる。企業の新陳代謝を促すために課税ベースの拡大も重要だ。消費税増税を先送りする中で、今後は規制改革や社会保障改革など第3の矢の着実な実行が必要になる。家計への支援は税制改正よりも経済対策で手厚く実施した印象だ。一方で、ビール類の酒税や配偶者控除の見直しなど重要な課題を先送りしている。選挙のタイミングもあって難しかったと思うが、早期に詰めるべきだった」