また、ウィーンの喫茶店でコーヒーを頼むと、必ずと言ってよいほどコップ1杯の水(無料)がセットで出される。日本でも喫茶店に入ると、注文を取る前にまず水が出てくるが、これは欧州にはない習慣だ。有料のミネラルウオーターを頼まない限り、水は出ないのが普通である。しかるに、ウィーンでは水が出されるのは、「おいしいのでコーヒーとともに是非ご賞味あれ」という、街全体の意思表示に他ならない。
ちなみに日本でいうところの「ウィンナー(ウィーン風の)・コーヒー」なる言葉は、ウィーンには存在しない。また日本では、濃くいれたコーヒーにホイップクリームを厚く浮かべたものをウィンナー・コーヒーと称しているが、ウィーンの人々が日常的に飲んでいるのは、ミルクを加えたエスプレッソにミルクの泡を軽く乗せたタイプのもので、見た目がだいぶ異なる。