人気コーヒー店「スタンプタウン」の地下で、色や香りを確認しながらコーヒー豆を焙煎するジェシー・ヒューウェイさん。アムステルダムで購入したという1942年製の焙煎機は、薄暗い空間に溶け込んでいた=2014年10月20日、米ワシントン州シアトル(緑川真実さん撮影)【拡大】
「ブルーマウンテンが日本で人気があるのは知っている。でもブランドだけで高い値段がついている気がするし、ちょっと甘すぎる。うちはケニアやグアテマラの豆が中心。現地も見て質のいいものしか扱わない」
世界中で店舗展開するスターバックスが創業し、いまも本社を置くワシントン州シアトルは「アメリカのコーヒー文化が本格的に始まった街」とされる。その街の中心部にある独立系コーヒー店「スタンプタウン」で焙煎担当を務めるジェシー・ヒューウェイさん(28)の言葉からは、コーヒー文化を担う自負がにじみ出るようだ。
ポートランド発祥のスタンプタウンは、一つの産地から収穫する豆(シングルオリジン)の個性を最大限に生かす新しいコーヒー文化「サードウエーブ」(第3の波)の代表格だ。焙煎と淹れ方にこだわる豆の価格は1ポンド(約450グラム)で40ドル(約4700円)前後。コーヒー1杯は2~3ドルと、高品質の割に手ごろな値段で提供している。