人気コーヒー店「スタンプタウン」の地下で、色や香りを確認しながらコーヒー豆を焙煎するジェシー・ヒューウェイさん。アムステルダムで購入したという1942年製の焙煎機は、薄暗い空間に溶け込んでいた=2014年10月20日、米ワシントン州シアトル(緑川真実さん撮影)【拡大】
米国のコーヒー文化には3つの「波」がある。第1の波は1930~70年代。栽培が容易なロブスタ種が大量生産され、浅煎りで薄味、価格の安い「アメリカン」が普及した。第2の波は80年代以降、スターバックスが、風味や香りの良いアラビカ種をエスプレッソマシンで抽出し、ミルクを合わせたカフェラテなどを広めてチェーン展開した。その反動で2000年代に個性を重視した第3の波が生まれる。「日本の喫茶店文化にも影響された」との説もあり、ポートランドで生まれた波がシアトルに押し寄せ、全米に広がりつつある。
第3の波の進化形が、無農薬や減農薬で栽培した豆を使うオーガニックコーヒーだ。その代表的な店であるシアトルの「カフェ・フィオーレ」では、コーヒーの価格はやや高いが酸味は薄くまろやか。コーヒーを淹れるバリスタのバリー・ネリポウィッツさん(25)は「お客さんはオーガニックの良さが分かる有識者層のお金持ちが多い。チップをはずんでくれるのでありがたい」と笑った。
郊外の住宅街にあるフィオーレの常連客が通うのは、近所で毎週日曜に開かれる「バラード・ファーマーズ・マーケット」。近郊の農家や個性的な商店がオーガニック産品を屋台に並べている。