≪家康四百回忌 輝き戻った東照宮≫
唐門は日光東照宮で最も重要な御本社(ごほんしゃ)の正門だ。全体に白い胡粉(こふん)が塗られ、彫刻や飾り金具によって凝りに凝った装飾が施されている。江戸時代には、将軍に拝謁ができる御目見得(おめみえ)以上の身分を持つ幕臣や大名だけがくぐることを許された特別な門であり、現在でもごく限られた機会しかその門が開けられることはない。写真では女性の左側が唐門の扉で、右側に続く彩色の美しい塀は、内部を透かして見られることから透塀(すきべい)と呼ばれている。
今年、日光東照宮は特別な一年を迎えた。祭神である徳川家康(1543~1616年)の四百回忌にあたり、年間を通じて400年式年大祭のさまざまな行事が行われるからだ。そのメーンイベントとも言えるのが、5月17日の式年大祭。普段は固く閉じられている唐門の扉が開け放たれ、徳川宗家18代当主や徳川御三家の当主らが一堂に会して御本社に昇殿する。続いて東照宮の祭神が神輿3基に分乗して日光二荒山神社に出向く「宵成祭」が行われ、翌18日には神輿や甲冑をまとった武者たちが家康が静岡の久能山から日光に改葬された際の行列を華やかに再現する「千人武者行列」が繰り広げられる。祭儀は夏や秋にも予定され、3月14日には新宝物館が開館する。