一方で、タリバン運動は、「ペシャワルの攻撃を忘れさせるほどのことをする」と新たな大規模テロを予告し、国民の怒りを増幅させている。
政治・安全保障問題評論家のマフムード・シャー元准将は「テロはタリバン運動と交渉すべきだといっていた政治家の態度をがらりと変えてしまった。軍が法廷まで関与するのは本来好ましくないが、実行する以外にない」と話している。(ペシャワル 岩田智雄(いわた・ともお)/SANKEI EXPRESS)
■ペシャワル学校テロ 昨年12月16日、パキスタン政府のテロ掃討作戦の報復だとしてイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が北西部ペシャワルの「陸軍パブリックスクール」を襲撃し、生徒や教師を殺害した事件。学校によると、犠牲者は生徒124人、教師10人、学校職員など計151人。テロ犯数人は全員、自爆するか治安部隊に殺された。