検察側は冒頭陳述で地下鉄事件など4事件について「教団による組織的な犯行だ」と指摘。その上で、高橋被告は1994年6月から、井上嘉浩死刑囚がトップを務めた「諜報省」に配属され、非合法活動を繰り返してきたと強調。麻原彰晃死刑囚から「帰依心の強い人間で違法な行為をすることも辞さない信者」として認められていたとした。
一方の弁護側は、麻原死刑囚が4事件を発案し、側近の最高幹部が立案したと主張した。「まさに教祖の犯罪であり、高橋被告の犯罪ではない」と強調した。
教団の犯行に至る背景事情なども強調し、「麻原死刑囚の指示は絶対的」という教団独自の教義「ヴァジラヤーナ」を説明。その上で「教団では教祖や上司の指示は絶対で、命令に背いたり疑問を提起したりすれば地獄に落ちると考えられた」と主張した。
「指示されただけ」
地下鉄サリン事件では、検察側が、高橋被告と元幹部との共謀が成立すると主張したのに対し、弁護側は「茶褐色の液体を見たが誰も説明してくれず何か分からなかった。サリンをまくとは考えなかった」と無罪を主張。VXガス事件でも「井上死刑囚から指示され、送迎などをしただけで、VXの威力も知らなかった」と元教団幹部らと共謀があると主張した検察側に反論した。