会場訪れることで
この両者は、結論としてはまったく違っている。けれども、とにかく見た目にはまったく同じである。だから、その真意がいずれであるのかは、会場に足を運んでみたひとが、自分で決めるしかない。いや、いまや真意の内容ではなく有無が問われているのだから、真意の真意といったほうが正確かもしれない。「絵画の存在とその展開について」の真意を確かめる機会であったはずの展覧会は、こうして、真意のあるなしのいずれに「真の真意」があるのかを確かめる場になっているのだ。
この展覧会は、ほんとうはハガキやネットで興味を持って訪ねた各人が、会場に足を踏み入れて初めて、そんな問いに直面するというのが、正しい鑑賞の仕方なのかもしれない。その証拠というわけではないが、会場にはけっこう目立つ位置に「撮影禁止」と掲げられている。最近の画廊では、暗黙に撮影は許されていることが多い。ツイッターなどで拡散されれば、客も増えるからだ。では、どうしてそんなに厳しくたしなめるのか。ネタバレ防止と考えれば辻褄(つじつま)が合う。それとも……? いったい、私は考えすぎなのだろうか。