国連安全保障理事会。創設から70年を経ても国連が「連合国」の利権争いの場である現実は一向に変わらない=2014年12月30日、米ニューヨーク(AP)【拡大】
覚書は条約に比べ強制力は弱いが、国際で確立された鉄則。交渉過程で国際機関の仲介を得ている上、国連を半ば支配してきた常任理事国全5カ国の合意は国連による約定そのもの。
それがどうだ。ロシアは支援している親露派武装勢力とともに、ウクライナ領クリミア半島を侵略。他の常任理事国は「口先介入」、ロシアを気遣う中国に至っては「寡黙」に徹する。そういえば、冒頭で触れた国連設立構想を練った首脳会談もクリミア半島ヤルタで行われた。今やクリミアは「国連の限界」の象徴となってしまった。
刻み続ける無力の二文字
「国連の権威」を探すのは一苦労だが「軽さ」は容易に見つかる。第一次インドシナ戦争▽中東戦争▽ベトナム戦争▽中印戦争▽スーダンでの大量虐殺▽中越戦争▽ソ連のアフガニスタン侵攻…、国連は歴史に無力の二文字を刻み続ける。
屈辱の年表に、新たにイスラム過激武装集団《イスラム国=ISIL》が加わる。日本人殺害を受け安保理は1日、報道声明を出した。