国連安全保障理事会。創設から70年を経ても国連が「連合国」の利権争いの場である現実は一向に変わらない=2014年12月30日、米ニューヨーク(AP)【拡大】
とはいえ、集団安全保障や集団的自衛権の確度を自問自答する韓国を、見ならう必要はある。確かに国連同様、同盟国が危機に際して来援しない可能性は低くはない。だからこそ同盟相手に、日本の戦略価値で得られる国益を認識させ、日本の危機における軍事支援を取り付ける代わりに、同盟相手の危機でも能動的に動けるよう準備が必要になる。
ところで、この準備を阻止し、国連に国運を委ねる「宗派」は中露の善意も信じて疑わない。日本の軍事的脅威で、安保理で拒否権を有する中露ではあるが、多分日本の繁栄を願ってくれている、と。
カルト集団の洗脳はかくも恐ろしい。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)