米大リーグの野球殿堂入りが決まった(左から)グレイグ・ビジオ氏、ペドロ・マルチネス氏、ランディ・ジョンソン氏、ジョン・スモルツ氏の4人=2015年2月7日、米カリフォルニア州サンフランシスコ(AP)【拡大】
スモルツ氏の投球を一言で語るならば「スナイパー」という言葉が合致する。冷静沈着に、ライフルで敵の急所を一発で仕留めるような鋭さがスモルツ氏にはあった。力の抜けた投球フォームから縦の角度が効いた球を投げ込んでいた。
全盛期には速球は150キロ後半をマークしていたが、何より驚かされたのはスプリット、日本でいうフォークボールだ。日本人メジャーリーガーのパイオニア、野茂英雄氏のような落差こそなかったものの、球速は140キロ台後半を記録し、速球の軌道で勢いよく、鋭く落ちた。スピードガンを握りながらスモルツ氏の投球を観察して、「これがスプリットなのか」とつくづく感心した。
約190センチと長身だったが、そこまで大きくは見えなかった。ただ、胸板は厚く、体に強さがあった。鞭のように腕を振れるというか、無駄な筋肉がついていない、投手らしい体だったといえるだろう。
冷静と秘めた情熱
人間的にいえば、落ち着いた中に熱いものがある選手だった。クラブハウスでの行動は、いつも冷静で、いたずらに興奮することもない。個人的には、スモルツ氏がふざけたことをしていることを見たこともない。規律の正しいブレーブスらしい、まさに紳士といえるだろう。