ウクライナ東部の紛争は、ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの4カ国首脳らが12日に停戦で合意した後も戦闘が続き、13日までにウクライナ側と親ロシア派武装勢力双方の少なくとも18人が死亡、数十人が負傷した。停戦は15日に発効するが、前線は依然緊迫しているもようだ。
ウクライナ国防省は13日、ウクライナ軍兵士ら8人が死亡、34人が負傷したと発表。親ロシア派によると、ウクライナ軍の砲撃により拠点都市ドネツク、ルガンスクなどで子供を含む計10人が死亡、多数が負傷した。
4首脳がウクライナ危機をめぐり新たな停戦に合意したことを受け、欧州連合(EU)は12日、非公式首脳会議を開催、首脳らは合意が履行されなければロシアへの制裁強化を検討すると警告した。
米政府も12日、停戦合意を歓迎する声明を発表したが、ロシアへの制裁強化やウクライナ軍への殺傷能力のある武器供与の選択肢は排除せず、合意履行へ圧力を維持する方針を示した。
EUのトゥスク大統領は終了後の記者会見で「紙に書かれた言葉が実際の行動に移されなければならない」とロシアに合意の履行を迫り、「そうでなければ必要な措置をためらわない」と追加制裁の可能性に言及した。